建築法話⑥ 天井 天井 天

天井

伊勢神宮など日本古来の建物にはありませんでした。
仏教伝来によりが張られた仏堂が建てられ、住宅に普及するようになったのは平安時代中期以降です。

中国の漢民族は中庭を囲んで住居をつくり、屋根に降った雨水を中庭の瓶に集め利用していました。
そこでは井戸であり、(てんせい)とよぶようになりました。
その呼称が日本に伝えられ、上の方にあるものを(てんじょう)というようになったという説があります。
また、火災をきらいの井戸に防火の願いをこめたともいわれています。

仏教で「」は四王や梵、帝釈などの守護神とその神々の住む場所を意味します。
洋の東西を問わず宗教建築にはを象徴する画が描かれています。
仏教寺院は蓮の花や華でを埋めつくしたり、仏さまや人の姿で道場を荘厳します。
キリスト教会はキリストの昇使が、イスラム教のモスクにも植物の文様が描かれています。

という呼び名には、の守護を求めるとともに、に見られているから悪いことはできないと自らを律する思いも込められている気がします。
みんながやっているから自分一人が悪いわけではないといったり、人に迷惑をかけなければ何をやっても許されると自己中心的な人が増えています。
そんなとき、お寺にお参りしてを見上げてみましょう。
の井戸から水底の私たちをのぞいている仏さまの顔が見えるかもしれません。

天井について

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建築法話⑥ 天井天井