石を積む 石垣 賽の河原

石を積む

高い山の上に築かれたお城の石垣や、巨石を組み上げた各地の名城の石垣を見ると、権力誇示の象徴、設計者の知恵、労働者の苦労など、多くの人々の思いもそこに積み上げられているように感じます。

早世した子供が親を慕って小石を積んで塔を作ろうとすると、鬼が崩してしまう。そこに地蔵菩薩が現れて子供を抱き上げて救うという「賽の河原」の説話には、親への思いを込めて石を積む行為の切なさを感じます。

 賽の河原の話は、法華経の「童子の戯(たわむ)れに沙(いさご)を聚(あつ)めて仏塔と為(な)さん。かくの如き諸人等 皆すでに仏道を成ず」という経文に由来するという説があります。
砂や石を集めて塔を建てる功徳の大きさが説かれています。

「ロックバランシング」という自然石を積み上げるアートがあるのを知り、庭の小石を積んでみました。一心不乱に石と対話しているうちに、あっという間に一時間以上が過ぎ、石を積むという行為は仏に近づける道ではないかと思えました

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石垣 賽の河原

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