大田区まち歩きネットワークガイド 学習・懇親会 大田区まち歩きネットワークガイド 学習・懇親会 VO.1 大田区 まち歩き

大田区まち歩きネットワークガイド 学習・懇親会 VO.1

大田区まち歩きネットワークとは?
大田区の魅力をガイドやイベントによって紹介している各団体は、「大田区まちあるきネットワーク」を結成しています。大田観光協会主催による第1回「大田区まちあるきネットワークガイド学習・懇親会」が、池上市民大学担任の吉田尚英住職の永寿院にて開催されました。

大田区まちあるきネットワーク…大田観光協会/馬込文士村ガイドの会/六郷用水の会/池上市民大学/多摩川とびはぜ倶楽部(シー・アンド・ピー内)/大田・品川まちめぐりガイドの会(順不同)

各団体はガイド活動やイベント開催等でそれぞれ活動を行なっていますが、実際に関係者が顔を合わせるのは初めてのこと。池上市民大学受講生として参加させて頂きましたが、お互いの活動内容やガイドの方法など、貴重な情報交換の場となりました!

○講義・見学 『池上永寿院・万両塚』
吉田住職による、万両塚遺跡霊園のご案内、そして池上の歴史についてご説明を伺いました。
大田区の中でも、各地域を専門にガイドしている方々が集まっていますので、池上の歴史について深い関心を持ってお話に聞き入っている方もありました。
(写真は弥生時代から現代までの年表を広げています)

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『養珠院物語』

『万両塚異聞・賢女三代記』が大田観光協会の大田ヒストリアシリーズから刊行されています。その編集なさった岡茂光氏の講義を拝聴いたしました。

賢女三代とは、養珠院・瑶林院・芳心院のお三方のこと。中でも徳川家康の側室の養珠院は「お万の方」、また孫にあたる芳心院は「茶々姫」と呼ばれて人々に親しまれています。

今回は『養珠院物語』として、養珠院を中心にお話をお伺いしました。

養珠院は天正5(1577)年に、千葉県の勝浦城にご誕生なさいます。現在も勝浦市八幡岬公園には養珠院立像が建立されていますが、養珠院13歳の頃、勝浦城は徳川家に攻め込まれ、落城に追い込まれてしまいます。小田原に難を逃れた養珠院が、伊豆で徳川家康に見初められたのは16歳の時。非常に美しく、美貌の女性であったことは、三島市の妙法華寺に伝わる肖像画からうかがうことができます。

かつては勝浦のお城を攻めてきた敵である徳川家。養珠院が徳川家に嫁ぐ際には、きっと単なる飾りとしての側室ではなく、ご自身の強い意志を持っていらっしゃっただろうと、岡氏は推測します。そのご自身の強い意志を示した一例が、慶長13(1608)年に起こった「慶長の法難」です。

○「慶長の法難」
家康が江戸城で、浄土宗と法華宗の対論を行なわせた時のことです。法華宗一行は登城前に何者かに襲われ、半死半生の状態で対論の舞台へ出なければなりませんでした。対論延期を申し出た法華宗側は負けを言い渡されます。幕府の決定に法華宗一行が抗議を申し出たところ、残虐な刑に処されてしまったのです。この事件は「慶長の法難」と呼ばれています。
こうした理不尽な状況に日遠聖人が立ち上がって家康に訴えましたが、磔刑を言い渡されてしまいました。
日遠聖人とは永寿院の開山であり、養珠院が帰依なさっていた方です。

養珠院はご自身の師の放免を家康に訴えますが、家康もなかなか承知しません。そこで、養珠院は自ら縫った師の日遠聖人とご自身の「死に衣」を家康の前に見せたのでした。さすがに家康も大切な養珠院に命を差し出され、頑なな心を揺るがざるを得ませんでした。

○「七面山登頂」
養珠院の確固たる信念は「七面山登頂」によっても示されます。養珠院は63歳の時、七面山に登っておられますが、聖地である身延七面山は女人禁制の山でありました。「女人成仏」を説いている法華経の教えを信じ、白糸の滝に7日間水垢難をし、女性として初めて七面山の登頂を達成したのです。七面山白糸の滝には、養珠院の立像が建立されています。

確固たる信念をご自身の中でしっかりと持ち、そして天下の家康をも動かした養珠院様。そして賢母でもあったことは、瑶林院、万両塚を建立なさった芳心院へと受け継がれていきます。

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懇親会 ガイド活動と情報交換

懇親会では4つの班に分かれ、各団体の活動内容やガイドの方法など情報交換を行ないました。

・興味を持ってもらえるような話題をおりまぜながら街を紹介する
・小物などを使って、視覚的にも楽しみながらわかりやすくする
・イヤホンで説明しながら街歩きをする方法が良い
・団体行動のため周囲への配慮や人数などに注意が必要
・テーマを設定することでより多くの方々に興味持ってもらえるようだ

ガイドやイベント活動に関する話題の他、大田区への熱い心を語り合う班もあり、かなり盛り上がりました。
印象的だったのは、みなさんが楽しみながらガイドをなさっている姿。区内外からお越しになる方々へのおもてなしの心と、ガイドのみなさんのあったかい心が溢れていました!


○最後に大田観光協会からイベントのご案内がありました。

・6月5日(水)~12日(水)10:00~17:00 下町ボブスレー展示(大田区産業プラザPiO2階)
・6月15日(土)16:00~ 100万人のキャンドルナイトin池上本門寺(池上本門寺 ※雨天決行・荒天中止)
・6月30日(日)~7月20日(土) 第9回「500個の風鈴の音を聴く」イベント(池上本門寺)


その他、様々なイベントが開催予定です。詳細はHP等でご確認ください。
大田区まち歩きネットワーク」公式HP→http://www.o-2.jp/machiaruki/

2013年の夏、どんな夏になるのか、今から楽しみですね。

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