おみくじを引いてみた日 自分が住んでいる町 おみくじ 神社

自分が住んでいる町

節分が終わり立春となりました。春夏秋冬というように日本の四季は春から始まります。旧暦にしたがえば、節分を節目に1年が始まったということです。

もちろんまだまだ寒さは続くものの、新暦で暮らす私たちにとって「春が準備をはじめました」という暦の知らせが、財布の中身とは関係なく、体より先にこころを温めてくれる気がします。

そんな中、私が住んでいる千葉県松戸(まつど)市の総鎮守(そうちんじゅ)である松戸神社に寄ってみました。
この神社の御祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)です。この力強い神さまを中心に、街中の諸天善神が松戸の安定を護っておられるということです。

皆さんはお住まいの地名の由来をご存じですか?
ちなみに松戸の地名の由来には、日本武尊が深く関わっていると伝えられています。
それは景行(けいこう)天皇の御代(みよ)西暦291年、武蔵に向かう日本武尊がこの地に陣営をはって、吉備武彦(きびたけひこ)や大伴武日(おおとものたけひ)らと待ち合わせをしたことによります。
つまり日本武尊が待つ土地→待つ土(ど)→松戸。がんばって考えたダジャレみたいですが、実はえらく古い町だということがわかります。

松戸神社には、熱心な日蓮宗の信徒であったお万の方さまを祖母に持つ水戸光圀公や水戸徳川家、それ以前は小田原北条氏、日蓮聖人の檀越(だんのつ=物心にわたって大きな援助をしていた信者)だった千葉氏の末裔の崇拝を受け、徳川吉宗公が将軍の頃に起こった火災で焼失するまでそういった方々の奉納品が数多く納められていたそうです。

また松戸出身の宇宙飛行士である山崎直子さんが宇宙に旅立つ時、安全祈願をしてお守りをいただいてきたのもこの神社です。山崎さんはこのお守りとともにスペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し任務を果たしました。

ほかにも松戸と言えば、日蓮宗では本山本土寺(ほんどじ)がありますが、いつも日蓮聖人のおそばでお給仕をされていた池上本門寺の第二祖日朗聖人、同じく第三祖の日輪聖人、そして日蓮聖人の御遺言で京都での布教をおこなった日像上人は、のちに本土寺となる屋敷でお生まれになり、本土寺の開堂供養を日朗聖人がおつとめになっています。

さて、お寺同様、神域(しんいき。お寺なら境内)に入ると、聖域だからでしょうか何となく心が落ち着くような気がします。
日蓮聖人は『月水御書(がっすいごしょ)』などで「日本は神々の国」というお言葉をたびたび遺され、日本の神々を尊重しておられますので、その精神にならって手水(ちょうず・てみず)をして手と口を浄め、二拝二拍手一拝という作法の通りに、心の中で「いつもありがとうございます」と感謝を述べてお詣りをしました。

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おみくじを引いてみたら

ちょっとスッキリした私は、縁起という仏さまの教えから占いはほとんど信じてないんですが、おみくじを見つけたのでちょっと引いてみたんです。そうしましたら、

運勢《小吉》!

「ふ~ん。まあ、こんなもんかな」と、神さまがおっしゃっているんだからしょうがないとあっさりあきらめ、続けておみくじのお言葉を読むと、そこには

〈小下りの道に車を進めるように楽々と事の運ぶ運勢なり〉
つまり余計な苦労はしなくてすむということらしい。小吉だけに中途半端な気はするが、私の運勢(幸・不幸の巡り合わせ)は悪くないようだ。しかし条件が付いている。

〈心を誠にし身を慎んで勉強すれば、〉
神さまから見れば、私は勉強が足りないらしい。いや、それ以前に誠実さも謙虚さも足りないらしい・・・。ダメじゃん。なるほど吉が「小」さくなるわけだ。そして、

〈草木が天の恵みの雨露を得て栄える如く次第に幸福が増して嬉しい事があります〉
ん、これは・・・。

ということで、ここから仏さまのお話し「本題」に入りたいと思います。

ですが、長くなるかもしれませんので、また次回にしたいと思います。(つづく)

【おみくじの豆知識1】

そもそも全国の寺社で引ける日本のおみくじの起源には、こんな言い伝えが残されています。

それは平安時代のある日、比叡山の天台座主(てんだいざす=延暦寺の住職で天台宗の主席僧侶)をつとめた慈恵大師〈元三大師〉良源(じけいだいし〈がんざんだいし〉りょうげん)上人が観音さまにお祈りをした時、人々が災いから逃れられるようにと100通りの救いのお言葉をいただいたことから始まります。
観音さまは救う相手によって姿をかえることから、そのお言葉も救いや教えを求める人ごとに違うものが用意されたのでしょう。

時代を経て江戸時代のある夜、上野寛永寺の天海大僧正(てんかいだいそうじょう)の夢枕に良源上人があらわれ、100のお言葉を「おみくじ」として大僧正に授けたと言います。
これを元三大師百籤(がんざんだいしひゃくせん)と言い、おみくじの札が100番まである理由、そしてあらゆるおみくじの原型になったということです。

また比叡山にある元三大師堂は、おみくじ発祥の地として今も多くの参詣者でにぎわっています。

町の神社とおみくじ

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