仏性を拝む いのちに合掌 仏性 草取り

いのちに合掌

ある日、庭で草取りをしていると、汚れた法衣を着てリュックを背負ったお坊さんが、団扇大子を叩きお題目を唱えながら境内に入ってきました。
私は声をかけるのは面倒だと、下を向いて草取りを続けていました。

そのお坊さんは本堂前で、とても丁寧にお経とお題目をお唱えになり、ご回向してくださいました。
その真摯なお姿に私も草取りの手を止めて、そのお坊さんの後ろで手を合わせていました。

おつとめが終わってから、お茶とお布施をお渡しすると、私に向かって合掌してゆっくりと「南無妙法蓮華経」とお題目を三遍唱えてくださいました。
先ほどまで声をかけるのを面倒がっていた私は、何とも恥ずかしい思いと、それとは別に胸の中がじわっと温まるような感覚が湧いてきました。
こんな私にもお題目に呼応して反応する「仏性」があり、「仏性」に響かせるようにと唱えていただくお題目のありがたさを感じた瞬間でした。

仏性を拝む

仏性 草取り

仏性を拝むいのちに合掌