「法華塾」第7期第2回の報告 龍口寺を会場に 龍口寺 KJ法

龍口寺を会場に

文永8年(1271)9月12日、日蓮聖人は鎌倉幕府に捕えられ、佐渡流罪の名目のもと、内々に竜の口刑場において斬首しようと諜り、処刑の座にすえられましたが、突如として天変が起り危うく虎口を脱れました。
この事件を「龍口法難」(りゅうこうほうなん)といい、江の島にほど近いその地に建てられたお寺が龍口寺です。

日蓮聖人はこの法難により、法華経の行者としての信念を一層深められ、思想信仰の上でも大きな転換点となりました。
日蓮聖人が生まれ変わった場所であるともいえる龍口寺を会場に、4月16日~17日、第7期第2回「法華塾」が開催されました。

第7期の共通テーマは「生き方を仏教に問う」
その第2回テーマは「お坊さんとは何か?」。
今回の参加者は10名、そのうち僧侶が3名、一般在家の方が7名という構成でした。

初日、横須賀市大名寺住職 楠山泰道師の講義では、カルト問題をはじめ世の中の苦しみ・悩みに命懸けで取り組んできた中で、仏教・寺院・僧侶の存在意義を問い直すような厳しい示唆をいただきました。

日蓮聖人が斬首の刑を免れて生まれ変わったこの聖地で、僧侶のあるべき姿を突き付けられ、まさに生まれ変わる必要に迫られました。

講義の後の唱題行でも、日蓮聖人の精神が宿るこの地で自分自身も生まれ変わらねばと感じながら、お題目を唱え続けました。

「法華塾」第7期第2回の報告 龍口寺を会場に 龍口寺 KJ法

お目覚めタイム

2日目は1日かけて、KJ法をさらに発展させた法華塾独自の会議手法「お目覚めタイム」です。

『お坊さんとは何か? ―それぞれの立場で発言する―』というテーマに沿って発想したことを発言し、何枚ものカードに書きとめ、そのカードを大きな模造紙に配置し、図解にまとめます。

「聖職者であってほしい」「坊さんは生き方だ」「お坊さんは人と人、仏と人のつなぎ役」など前向きな意見や、「お坊さんの世襲が問題」「坊主丸儲け」「坊さんは世間知らずだ」など厳しい意見まで、200枚以上のカードが出され、図解にまとめられました。

一人で考えているだけでは気づかないことを僧俗一体となって絞り出し、混沌とした頭の中が整理されていく心地よさを味わいました。まさに「お目覚め」の1日でした。

この図解を僧侶としての今後の生き方にどう反映させていくか。
龍口寺で本当に生まれ変われたか、真価が問われるところです。

法華塾

龍口寺 KJ法

「法華塾」第7期第2回の報告龍口寺を会場に