お会式教養講座 お会式を楽しむために知っておきたいこと 万灯練供養

お会式を楽しむために知っておきたいこと

池上本門寺のお会式の1週間前の10月5日、大田観光協会主催「お会式教養講座」が開催されました。

はじめに、私から日蓮聖人御入滅・お会式の歴史と先人の思い、法華経の教えなどごくごく簡単にお話支えていただきました。

そののち、本門寺参拝部の野村上人、万灯講中「池上本睦会」の重野会長、地元代表の小沼氏による対談が行なわれました。

野村上人からは、大堂の日蓮聖人ご尊像へのお給仕の心、お会式準備の苦労話、などを聞かせていただきました。
12日のお逮夜には午後7時から翌午前4時まで9時間、大堂で太鼓を叩きながら唱題行を続け、13日午前7時の「臨滅度時法要」では一転、日蓮聖人のご入滅を偲ぶための静けさをつくるために細心の注意を払うとのことでした。
お会式の静と動、お逮夜の唱題行と臨滅度時法要を営む陰には、僧侶たちの日蓮聖人への報恩に基づいた気遣いと努力があることを知りました。

重野会長からは万灯練供養のお話をいただきました。
12日の夜には110もの万灯講中が繰り出す中、地元の2講中だけが本門寺通り商店街を練り歩くことができるとのこと。それだけ地元商店街との関係が深いことが伝わってきます。
講中の数が多い関係で、数時間かけてようやく大堂でお参りするときにお題目三遍しか上げられないのが残念だという話が印象に残りました。
お会式はお祭りではないのだから、お経をあげてきちんとお参りをしたいとのことでした。
12時までに最後の万灯が総門に入らなければならいルールや、30万人もが繰り出す行事を事故なく遂行する警察の努力があってのお会式であることも知ることができました。

小沼氏からは、お会式に日には池上小学校が休みなったこと、お会式の日には各家でお赤飯とおでんを作っていたことなど、懐かしいお話を伺いました。
今のお会式はお山に上がってお参りもせず、露店を冷やかすだけ人が多く、さらに人の家の前に座り込んで飲み食いををしたり、ごみを置き去りにしたりするマナー・モラルのない人が増えているとさみしいお話もありました。

対談の後、雨の中、霊宝殿に移動し、本門寺に残る日蓮聖人の貴重な御遺文や御霊宝の数々を学芸員の安藤氏の解説のもと拝観しました。

さまざまな立場でお会式に関係している方々からのお話を伺い、お会式に対する認識が深まった講座になりました。

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